「 recollection 」-Live report-

art mind's impression 5/12 高田馬場CLUB PHASE


1. distance
2. 楽園
3. flower
4. feelin'
5. 終列車
6. tomorrow
7. エーテル



ギターの音が静かに時を奏でる。その音が段々と心を解き放とうとするのが辛くもある。
坂本さんの綺麗な声がギターの音に浮かぶみたいに感じる。
ドラムの内側から鳴り響くリズムと時を刻むみたいに静かに優しいベース。
ギターの音が全体を包み、歌声が言葉を空間一杯に広げている。
静かに見える音が、内面でしっかりと動きを見せた…そんな印象の曲「distance」。
最後も静かにギターの音が響く。まるで森林の深みに立ち入ったみたいだった。
一転して刻み込む音、激しさが感じられる「楽園」に。
思わず体が動いてしまう。リズムを刻みかける。メンバーも秘めた「動」の部分を音にしているみたいだった。
歌詞は力強く、誰かに投げかける言葉がある。私がart mind'sに持っていたイメージとは違う音。
前回LIVEで貰った配布CDで感じた「明るい色」と「手探りで向かう気持」がずっと大きく感じられた。
art mind'sの私が今まで知らなかった部分を見て、パワーを貰ってしまった気がする。
そして人の声などの音が流れてギターが流れる。「flower」
ギターの音が少し歪んで聞こえる中で静かに歌う坂本さん。
「She like a flower.」と聴こえたのですが、違うかも。
その少ない言葉(歌詞)を坂本さんの綺麗な声と柿本さんと土井さんのコーラス。
昨年通ったストリートや過去に行ったLIVEでも想ったけどコーラスも綺麗な声で響くのがart mind'sの特徴だと想う。
言葉が響くみたいに感じる、浸透してしまう。
大きな湖底で現れる流れのように、音が空間を溢れる。その中に飲み込まれる。
冒頭での音(人の声等)がまた流れて、湖が消える。
シンセ?みたいな綺麗で温かな音が流れて「feelin'」。温かな音が凄く自分に注ぎ込まれてどうしていいか解らなくなる。
同じく配布CDに収録されていた曲。温かくそして涼しい綺麗な曲で凄く好きになった曲だったから、ますます心がどうしていいか不安になる。


「耳を澄ませば 其処にあるんだ   溢れるほどの希望」

「何処へ行けばいいか もう迷わないよ   確かに其処に君が居れば」

「優しく閉じた瞳に  ねえ僕を映してよ」
「広げた未来の地図を  僕らは抱きしめたまま」
その聞き取れた言葉にあるのは心地良い体温を持った「空気」だと想った。
綺麗で硝子みたいにキラキラしているけど、でも無機質じゃない「心地良い冷たさ」を持った「空気」。
それを持っているこのBANDが凄く好きかもしれない…そう想ってしまった。
私自身の心の状態にリンクしてしまったのか、凄く心に染み込んだ。
こういう時に涙腺っていうのはゆるくなるもので(汗)、しっかり「落ち着いて。」と自分に言い聞かせる自分が居た。
それもどうかなと想ったけど、前回のLIVEに間に合わなかった私はその一瞬一瞬が大事だったから。
泣いてしまってはいけないと、必死に音に向かった。
電車の動く音が聞こえる。「終列車」。
ドラムの音が電車の音に重なる。しっかりと刻まれた音が土台となり他の音が重なる。
刻まれる音と静けさ、重なるギターの音、静かに深く鳴るベース。
その中で語りかけるみたいな声。言葉が届く。
声と言葉と音があるだけなのに、景色が見えそうで何故か切なかった。
言葉にもイメージにも出来ないその「切なさ」が痛みを創った。
痛みにまた音が注ぎ込まれる。そしてまた切なくなる。
でもそれがどうにもクリアにならない。そんな曲だと想った。
「さよなら」というフレーズと「見送る姿」と「去っていく姿」が其処にあるから。
それが日常の生活の中で誰もが感じる「切なさ」なのかもしれない。

ギターが奏でる音で景色がまた変わる。「tomorrow」
音がまた空間に流れ込む。心に今度はゆるやかと言えない強さで流れ込む。
「feel my soul…」という言葉を耳で拾ったのだけど、その言葉を音の流れの中に浮かべるみたいに歌う姿。
強く届いてしまうその音楽、其処にあるのってきっと「いつも見える場所にある感情のひとかけら。」じゃないかなって想う。
誰だって知らない振りもする。気づかない事だってある。そうして忘れていった事柄、感情。
少ない歌詞と響くだけでない強く流れる音。その場にある空気。
私がpurple e.p.に書いているart mind'sの紹介に「普段せかせかと生活をしていて忘れてしまった気持ち、透明な感動をartが貴方に音と言葉を奏でる事によって見せてくれる。」というフレーズがあるけど。 まさにそうなのかもしれない。
透明不透明かどうかも解らないその世界観。でもそれは知らない場所ではなくて。
自分が知ってる場所で、いつも知らない場所。
それを聞かせてくれる…そう想った。
「ねえ 僕を愛してくれますか、ずっと。  この星が壊れて無くなる日まで」

「何度も繰り返して 僕らは間違っては   何度も繰り返して  同じ道を歩く」
この言葉を耳で拾ってしまったのですが、凄く印象に残った。
この言葉に対して何も言えない。きっと何を言っても形ばかりで何も伝わらないかも。
だけど、凄く素敵な言葉だとか「感動」出来てしまった言葉だと想う。
透明すぎて掴めないモノがあった。其処にあったのに。それを忘れていた。
でも解ったっていう感想。
最後に坂本さんが「有難うございました。」と言って終わった。
自分達の名前も告げず、告知の無しのシンプルなLIVE。
それだけに音に聞き込んでしまった。そしてその一連の流れに想わず泣きそうな自分がいた。

私にとってやっと「再会」出来ました。
前回の悲しみがあっただけに(あまりにも悲しくて一人隠れて泣いてしまった、家でだけど)、嬉しかった。
倖せとか嬉しいとかじゃないかも、どうしていいか解らない感動があって。
アンケートにぎっしり書いてしまい、想わず小さくしました(笑)
ずっと願っていた、LIVEいければって。
ストリートの時も実際間に合わなくて行けなかったこともあった。
ライブハウスでのLIVEも仕事で駄目だったのでこの場にいられたのが嬉しかった。
「有難う」な気持が其処にあった。
頑張れると想う。自分で作る力に対しての勇気を貰ったから。
また7月、足を運ぶと想う。



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